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音楽祭の一幕

2009.03.31 *Tue
 ダンテと一緒に、音楽祭を楽しむ為に四国まで足を伸ばした。
 そんな、春先の一日の話。
 
 
 春先とはいえ、夜風は肌に冷たい。海から距離がないのだろう、湘南とは違う瀬戸内の潮風が髪を靡かせ、肌に纏わりつく。
「のんびり電車で来るのも楽しいものだねー」
 今治市の戦いの時は、バイクで瀬戸大橋を渡ったのだ。
 長身のダンテとタンデムするには、自分のバイクでは心許なくて。けれど、大型でのタンデムはまだボクには許可されていない。いつか、いつか、と思いつつ今回は前日から電車で移動の選択肢を選んだ。
 子供のように高鳴る胸は睡魔を遠ざけ、一向に眠くならない長時間の電車の中で──抜け切らない戦争の疲れにいくつも掛け持つ部活の疲れも重なったのだろう、うつらうつらと舟をこぐダンテの横顔を眺めながらほんのりと幸せに浸った時間。それだけで、瀬戸内までの小旅行はもう満足だったのだけれど。

 今回の目的は、音楽祭。
 これだけで満足するわけには、いかないのだ。

 ビジネスホテルの場所は、駅から少し歩いた場所。
 知らない土地を歩くのは土蜘蛛様を探して旅した長い長い日々で慣れていたけれど、隣に立つ恋人の存在が心強くて嬉しくて幸せで、知らず、口元に笑みが浮かんでいた。
「ん?何かおもしろいモノでもあった?」
 ボクの視線を辿ってぐるりと視線をめぐらせたダンテが首を傾げる。
「ううん、何でもないよ」
「何もなくてもにこにこ笑顔、幸せの秘訣ですな」
 うんうんと頷くダンテには、きっとボクの気持ちなんて伝わってしまっているのだろう。何となく照れ臭くなってごそごそと持ち直した荷物を、横合いから長い腕が攫っていく。
「はい」
 代わりに差し出されたのは大きな掌。
 浮かべられた笑みから覗く白い歯。
 隠しきれなかった照れ臭さが、一瞬の逡巡を誘った。
「……」
「あれ、イヤでした?喜ぶと思ったのにな~」
「嫌なわけ、ないじゃない…!」
 逃げそうになった手を咄嗟に握り、そして、空いている手で腕を抱え込む。
 ぷっ、と小さく噴出すダンテの反応に、なんだか顔が熱くなった。
 ──きっと真っ赤なボクの頬、暗くて見えてないといいんだけど。でも実際はきっと、ネオンと外灯とで白い肌の異変は明らかで、繋いだ手の熱で気持ちは伝わってしまっていて、それでなくてもダンテには全部伝わっちゃってるんだと思う。
「荷物、持ってくれてありがと」
 誤魔化すように口にした言葉だったけれど、怪我が悪化したら大変だからね、と茶目っ気たっぷりに言い放った恋人の好意がちょっと嬉しかった。
 目指す場所までは、もう少し。嬉しくて、抱きしめる腕に力が篭る。
 逸れないようにというよりは、存在と幸せを確認する為の腕。
 嬉しくて笑顔で見上げれば視線と視線が絡み合う。
 そして、ダンテはきりりと凛々しく、真顔で言った。
「エルさん、あんまり強く抱えると胸があたります」
「……ま、またそういうことをっ!!」
「やー、イイんですけどね。今日なら」
「………!」
 パッと腕を解いて逃げるように距離を置こうとした次の瞬間、夜桜を見たあの日のように、ダンテの片腕がボクの腰を抱き寄せて。自分でも解るほど、顔が真っ赤に染まった。
「ダ、ダンテ……!」
「あれ?こっちの方が好きでしたよね」
 片目を瞑ってみせた恋人のどこまでが本心でどこからが冗談なのかは、そして何が事実で何が照れ隠しなのか、今日も相変わらず読み辛い。
 けれど、友人知人に見つからないと場所だからだろうか、鎌倉ではなかなか見せてくれない一面に胸はきゅんきゅんしっぱなし。顔なんて見れないし、赤くなった頬が戻る気配もない。緊張して身体は強張るし動きもぎこちなくなっているのが自分でも解る、けど、どうしようもないよね……!!
 ダンテのギャップに打ちのめされるボクがいる。…たまには、こんな日があると…嬉しい、かな、なんて…言ったらただでさえレアな恋人モードが更に減りそうだから、言わないけれども!!
「エルさんてくっ付くの好きなのにくっ付かれるの苦手だよネ」
 楽しげなダンテの言葉に頬を膨らませて視線を逸らす。
 ほんの数分のやりとり。気付けば、目的地はもう目の前。
「……好きすぎて緊張するだけだもん」
 ボソッと呟いた一言は、ダンテの耳に届いたのだろうか。うーん……。

 明朝を迎える部屋は、金額節約のためにも同じ部屋。今ですら心臓が痛いくらいのときめきっぷりなのに……こんな状態で二人っきりとか、ボクは果たして生きて朝を迎えられるのか……!!今さらだけど、今から、心配…!!
 ……でも、死んでもいいや。ダンテの腕の中で、なら。
 少しでも早く、朝になりますように…!
 ……あ、でも、一緒にいられる日って少ないし…夜も明日も長い方が嬉しいかもしれない。

 いやいや、でも……!!

「エルさーん。百面相してると置いてっちゃいますよー」
「はっ! 待ってー!!」

***以下背後***
 ダンテ君とお泊りデートです。初めてかもしれない…!!(ぐ
 あ、いや、狐の時はお泊りだったかもしれないけど。あの時は恋人じゃなかったので別カウントですよね、きっと。ああ、そういえばツッコミたかったんだ、あのイベシナ(ツッコミを忘れていた背後)
 SSは尻切れトンボでいつも以上の駄文になってしまいましたけれども、たまには甘々だっていいじゃない!!の勢いで書いてしまいましたー。甘いダンテ君、レアですよね(遠い目)
 なのでついつい、好き放題です。ここではきっと照れているはず!と思い込みながら……ダンテ君、背後もピンポイントで好きすぎます…!(*ノノ)(笑)
 最後になりましたがー。毎度のことながら、お貸しいただきありがとうございました♪

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