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空の旅~2~

2009.02.12 *Thu
 桃先輩との会話、続き。
 羽田空港第二ターミナルにて。


※21日22:45 一部修正。
 羽田空港第二ターミナル。

「しっかりチケット2枚用意してあるとかさすがだけど、ボクが行かなかったらどうするつもりだったのか…」

「引きずってでもつれていってやる」

「へぇ」

「……。」

「あ、この荷物運んでくれる?怪我、まだ痛くて」

「…冗談だからいいんだけどな」

 渡された荷物を自分の荷物と纏めて持ち、搭乗の始まったゲートへと足を向ける。

 そうして乗り込んだ飛行機で、早々にシートベルトを締めたエルは、

 荷物を棚にと持ち上げてくれている相棒を見上げた。

「…ボクでよかったの?」

「何が」

「デートコースじゃない。弘瀬先輩たちも行くみたいだったし」

「あんな非常識な時間に捕まえられるのはお前くらいだろ」

「しれっと言う…」

「結社仲間と行くらしいし、時間が合えば向こうで会うよ」

「いいな、らぶらぶ」

「お前こそホイホイついてきて大丈夫なのか?」

 お互い、相手の事は唯一無二の相棒として認識している。

 恋愛感情はないし、ないからこそこうして気楽に付き合えるのだが…

 悲しいかな、周囲に誤解されることが多いこともまた、正確に認識している。

 ──けれど。

「ダンテは心配しないし妬くこともないから。……ボクとは違うんだよ」

「肝心な所が抜けてて気付かないだけじゃなくて?」

 逸れていた視線をわざわざ問題に向けてしまった星司は、苦し紛れのフォローを入れて。

(……しまった)

 内心で舌打ちして席に着く。

 片や、エルは気分が下降してきたのか、離陸の気配も未だ見えぬ機内に飽きた風を装って、

 身を沈めたシートを限界までリクライニングさせると……目を閉じた。

「こら、離陸するまでシートは倒すな」

「……ケチ」

「どのみち、CAに起こされるんだぞ?」

「…解ったよ。で、何時間くらいかかるんだっけ。二時間?」

「そんなに掛からないけど、まあ、それだけ見てれば充分」

「そっか…」

 気持ちのこもっていない、空返事。ずるずると沈み込んでいく体勢が、思考の在処を示している。

 やがてアナウンスが入り、お決まりのVTRが流れる中、飛行機が動き始めた。

 怪我への負荷に耐えながら小さく息を吐いて、ぽつりと呟いた。

「…きっとさぁ。ボクが好きって思ってるほど、想われてないんだよ」

「……。」

「いない方が気楽に女の子ナンパできるとか思われていそう…」

「……それなら付き合わないだろう」

「そう、思いたいんだけど……」

 戦争中に恋人が自分に向けて言った科白を、ぽつりと星司に伝える。
「1人って気楽♪って、嬉しそうだったんだ…」
 伝えられた理性的な相棒は…それでも流石に、反応に困った。

 普段のエルにも地雷かもしれない一言。

 気持ちが下降曲線を描き始めていたエルには恐らく致命的だったはず。

「……星司とお泊りとか言ったら妬いてくれるかなぁ…」

「あんまり妬かれるのも困るだろ。極端な話は俺も困るしな」

「そう、なんだけど……」

 お互いに、この関係を理解してくれない恋人だったら付き合っていなかったかもしれない。

 けれど、深すぎる理解か興味の薄さか判断しかねるところが、甘ったれを悩ませる。

「前も言ったと思うけれど、考えてるだけじゃ何も変わらないぞ」

「……でも」

「雪祭りを楽しんで、時間を置いてからまた考えてみたらどうだ?」

「……うん…そう、だね…」

「じゃあ、ほら。着いたら起こしてやるから寝てろ」

「…そうする…ごめんね、こんなテンション」

「全く。帰りには話し相手くらいになってくれよ?」

「…なりたい」

 再びシートをリクライニングさせると、現実を拒むように──目を閉じた。

 ほどなく聞こえ始めた寝息。

 その眉間に刻まれたシワと、しっかりと星司の袖を握って眠る姿に…思わず溜息を零した。

(怪我より、こっちの方が重症だな…)

 いつかのように最悪の状態……拒食じみた症状には陥っていないようではあるが、

 それでも電池切れといって張り付いてこない相棒に、当事者たちよりも深刻さを感じたのかもしれなかった。

**********
(以下背後)
 重傷状態は明朝までですが。っていうか、12日朝に出発したら一泊で13日に帰ってくるのでしょうか。14日の朝一?バレンタインには学校に居たいところであります。
 桃先輩はやっぱり相棒なので、きっとこんな感じ。雪祭りの口実が気分転換な辺りも、桃先輩の優しさですよね!夏も確か、誤解を振り撒きながら助けていただきました、なんていい人。
 …そしてバレンタインまでに仲直りできるのかちょっと心配に。仲直りできなかったら、ベストプレイスで半ば羞恥プレイになりながら仲直りしてもらいたい背後です。本人たちはとても嫌がりそうですけれど、背後はとても楽しめそうです(酷)
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