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2009.03.14 *Sat
 溜まったノート(仮プレ)を片付けるアパートの一室。
 日付がかわると、深夜にも関わらず呼び鈴が鳴り、
 小さな荷物が届けられた。

 

「これ、ボクに?」
 表情垂れ流しの彼女にしても珍しい、はにかんだ笑み。それは、恋人以外では、ごく近しい一部の友人──しかも、恋人を話題にした時にしか垣間見せることもない表情。
『このオレがそんなマヌケ…なコトをするはずが!!間違いなくエルさん宛てです』
 今日、その表情を引き出したのも。当然ながら、恋人たるダンテだった。わざとらしくきりりと引き締めた表情が伝わって、笑顔が増える。
 こっそりと『マヌケ』の言葉のあとに生じた刹那の空白、その瞬間に連想されていたのが自分の事だと察してしまっても……!今日はツッコミを入れるより溢れる喜びに身を任せたい乙女心が勝った。
「ありがと、大事にするね」
 小さな包みを胸に、緩む頬に崩れる相好。空気で感じ取ったのだろう、見えぬ先で穏やかな笑みを浮かべ、恋人ダンテは念を押す。
『大事にしすぎないで、きちんと使ってくれた方が嬉しいなぁ』
「……っ!」
 それは大事にしすぎてなかなか減らない、ティアリスからの香水を知っての発言か。
 それとも、添えたカードとの相乗効果で赤くなるであろうエルをからかうための一言か。
 眼前に立っていたとしても見失いがちな飄々とした恋人の真意を、電話越しの声だけで窺い知ることなどできようはずもなく。否、そんな余裕などどこにもなく、瞬時に朱に染まった頬で…恋人からは見えぬことも忘れ、何度も深く頷いた。
「つ、使うよ、大丈夫っ////」
『電話に頷いても見えないって知ってる?』
「み、見えてるじゃない!!」
『ふっふっふ、エルさんならやってると思ったんだ』
 日付が変わるのとほぼ同時に届けられたプレゼントは、彼の中に自分の確たる居場所が存在する証のような気がして、思わず鳴らした携帯電話。その呼び出し音が重なる前に耳に届いた愛しい声。
 些細なことが自分にとっては些細ではなくて、勝手に振り回されて一喜一憂することすら嬉しい。
「お見通しだね」
『と見せ掛けて実は隠しカメラが』
「ないない」
『土蜘蛛様人形の目に』
「……」
『ありませんってば。あったら怖すぎる』
「なー!?」
 こっそりと土蜘蛛様人形を手にとり、まさに確認しようとしていたエルは思わず語気を荒げ。
 あまりの単純明快っぷりに、耐え切れなくなったダンテが噴き出した。
『それに、土蜘蛛様人形に仕掛けたコトがバレたらエルさん本気で怒るでしょ?』
当然
 きっぱりと即答したエルに返された僅かな沈黙の帳。険しくしていた眦を緩め、ぽつりと呟く。
「今は土蜘蛛様よりダンテの方が大事だけどね」
 小さな声でもきちんと拾う高性能な携帯電話。それが良いのか悪いのかはさておいて、自分の言葉にほんのりと頬を染めたエルは再び言葉を紡ぎ始める。
 
 電話越しの他愛もない会話が織り成す、ゆるりとした空間。
 その胸中では、昨日の懸念が、不安が、瓦解しゆっくりと解けてゆく。

 いつしか自分の心を占める存在になっていた恋人。
 …その想いを感じて、今宵幾度目かの…幸せに浸った、無防備な笑みを浮かべるのだった。
 それでも、これからもきっと──不安に苛まれる日はあるのだろうけれど。

**********
以下背後:
 つらつらと、ホワイトデーのことなどを捏z…げふげふ。
 プレゼントも、添えられていたメッセージも、うちの娘はとても嬉しかったようです。電話をしたのは、きっと、真っ赤になってあたふたして、一通り悶えて少し落ち着いてからだったんじゃないかしらと…重いながら書いておりました。
 落ち着いたから電話をしたはずなのに、声を聞いただけで相好を崩す不肖の娘…会話自体は色っぽくもないのに。もう、馬鹿ね!
 ところで、惚気っぽいことを書く…少なくともアップしたのは初めてだったような気がします。意外と恥ずかしくてびっくりです。まぁ、ラブ書くの楽しいんですけどね!!
 惚気話(言い切った)に付き合ってくださってどうもありがとうございました(ぺこり)
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